【アーユルヴェーダのパンチャカルマ】を受ける準備

アーユルヴェーダ
プーナのアーユルヴェーダ大学病院
BSDT’s Ayurved Hospital & Cancer Research Center

パンチャカルマって何?

5千年も昔から伝わるアーユルヴェーダのパンチャカルマは、完全に自然なデトックス法の事です。

アーユルヴェーダのもっとも古い古典文書の一つ『チャラカ・サンヒター』には、この強力なデトックス法の本質が説明されています。

消化器系が浄化され、浄化された人では、新陳代謝が刺激され、病気が軽減され、正常な健康が維持されます。感覚器官、精神、知性、顔色が改善されます。その結果、強さ、良好な栄養、健康な子孫、そして効力が生まれます。老化の症状が現れにくく、病気なく長生きします。このため、除去療法は適切なタイミングで正しく実行される必要があります。

引用元『チャラカ・サンヒター/アーユルヴェーダの医学書』

今ではインド国内だけでなく、世界中のアーユルヴェーダ施設やリゾートなどで行われ、パンチャカルマ療法/PanchaKarma Treatment とも呼ばれています。しかし、パンチャカルマ療法は「アーマ」と呼ばれる毒素を体から取り除くために体を内側から浄化するダイナミックな手順であるため、簡略化された方法や「近道」やランダムでなく、それぞれの段階で、注意深く順番に行い、生理学的に次の段階をサポートする「本物の」パンチャカルマ療法である事が重要です。

パンチャカルマのパンチとは、文字通り5つの行為を意味します。

パンチャカルマ トリートメントの中心となるのは、5つの浄化手順です。これらは、Vaman、Virechan、Basti、Nasya、Raktamokshanaと呼ばれます。これらの用語は、下剤対策、ハーブ浣腸、嘔吐療法、鼻洗浄、瀉血を表します。これらの手順は、胃腸管、食道、気道、血管から不要な物質を浄化するのに役立ち、アーユルヴェーダに特有の、体から毒素を完全に排出するプロセスと言われています。

パンチャカルマの治療期間は、患者の悩みや病気の重症度によって異なりますが、だいたい7日から21日とされています。

インドでパンチャカルマを受けたい!でもどこで?

兄が、パンチャカルマ療法を何度も受けリウマチを改善された方の話を本で読み、知らせてくれた事がきっかけで、パンチャカルマを本気で受けてみようと思ったのですが、パンチャカルマを受けるには、しばらく家を留守にしなければなりません。なので、家族の承諾(関門!)を得る事が出来て初めて可能な訳で、私はそれをなんとかクリアーしてからリサーチを始めました。
インド国内はもちろんの事、ゴアにも数あるアーユルヴェーダの医者に施設に病院、どうやって絞ればいいんだろう……。
リウマチと付き合いだして4年以上、一筋縄ではいかない困難な症状が多く、行くなら実績のあるアーユルヴェーダの病院にしようとまず決めました。出来れば近い方がいいけれど、ゴアにはピンとくる病院や先生が見つからず、結局プーナとケララにある病院の2択になりました(YouTubeなどでそれぞれの病院や施設の様子が見れて本当に役立ちます、丁寧に紹介して下さる皆さん本当にありがとう!)
最終的な決め手となったのは、施術用のベッド(笑)古くからアーユルヴェーダの施術で使われる木製のベットかクッション付きか。過去にこの木製ベッドは経験済み、全身の関節が痛いのに木製のベッドは絶対に無理(泣)折角のパンチャカルマを我慢大会にはしたくありません。

ということで決定したのは、プーナのワゴリにあるアーユルヴェーダ大学病院です(BSDT’s Ayurved Hospital & Cancer Research Center)https://ayurvedcollegewagholi.com/index.html
プーナはゴアからフライトで1時間弱、近いのも助かります。

アーユルヴェーダ専門家としてご活躍のMOTOKOさんが、この病院でのパンチャカルマ体験を6回にわたりYouTubeで詳しく紹介されています、是非ご覧ください。
https://youtu.be/HlRGkKTcYnY?si=Ne08hWUHMPW3D9lN

パンチャカルマ ホスピタル

病院にメールと電話をしてみた

メールは返信がいつになるか分からないし、一応パンチャカルマを受けたいという意向をメールしておいて、電話もしてみたところ、受付のお姉さん方にはヒンディ語とマラーティ語しか通じません(泣)私のサバイバル・ヒンディでは確実な予約を取るのが危うく、受付の方がドクターに振ってくれて助かりました。ドクターは約束通りの時間に掛けなおして下さり、いろいろとお話をしました。そして、既に病状のある場合は、すぐにパンチャカルマは受けられない事、一度診察(脈診や触診)を受けてからの判断が必要になる事を教えていただきました。それから迷わず病院での診察を受けるべく翌週の予約を入れました。

病院で診察を受ける

受付の様子
次々と患者さんが訪れる
手前にある机と椅子、ここでまずは問診

予約の時間は午前9時15分、病院が開くのは9時からなのか、既に3人の患者さんが待っていました。
時間通りに呼ばれ、お会いしたのは電話やWhatsAppで連絡を取った ニーラムバリ先生。受付兼、診察室兼、ドクターの部屋が一緒になった広々とした吹き抜けの空間にある囲いのない診察室で先生との問診がありました。
この時始めて知ったのは(ゴアくんだりから行っておいて勉強不足)このドクターはあくまでも問診と診察書を作る方で、実際に診て頂いたのは、シニアドクターのサルデシュムク博士。ちなみにニーラムバリ先生の義父。
サルデシュムク博士は脈診の名医として知られています。博士の個室には、私の他にもニーラムバリ先生を含む3人のドクターが待機されていて、少し緊張……。すると博士は「こんにちは!」と日本語で挨拶。びっくりすると同時にホッとしました。 

すぐに右手の脈診が始まり、博士がおっしゃったのは、身体全体のひどい乾燥、胃腸と肝臓の衰弱、それによる消化能力の低下、7年前から(5~7年前)の何かしらの大きなストレスを抱えている事、強いウィルパワーがある事?!などです。
それからベッドに横になっての触診があり、全身の衰弱、筋力がとても弱い事、でもウィルパワーが強いので大丈夫、身体の中から力を蘇らせないとね、と言われました。寝る前はリラックスできる音楽でも聴いて、直面してるストレスに対しての決断も、今はしない事、するなら半年後にしたらいいと言われました。そして不思議に思ったのは、私の診察書を見た後も、博士が「リウマチ」という言葉を一度も使わなかった事です。

アーユルヴェーダの専門用語を混ぜて話されるので理解できなかった部分も多いのですが、後で、ニーラムバリ先生から博士との診察の内容を要約し、ポイントと今後の治療について教えていただきました。
この時に確認して驚いたのが、博士は脈診と触診の前に、ニーラムバリ先生との問診による私の診察結果に全く目を通していなかった事……。脈診でなんで分かるの!?7年前からの大きなストレス……当たってるんですけど!

これから…治療としてのパンチャカルマ

パンチャカルマ10日間に行う予定の内容
体験してみないと分からない!
5種類の薬
朝食後の錠剤は牛乳で飲

サルデシュムク博士との診察で、早いうちに10日間のパンチャカルマを受ける事、それから3か月ほど間を空けてから、次は15日間のパンチャカルマを受けるようにと言われました。
そして、食事についての注意点と10日間で行う内容についての説明を受け、同じ建物の上の階にある入院の為の個室と相部屋も実際に見せていただきました。

15分ほど待った後、2週間分のお薬が出てから、診察料と薬代を払って終了となりました。
全行程の所要時間は2時間ちょっとでしょうか。思っていたよりも丁寧な対応で、ゴアからはるばる行った甲斐があったな、というのが正直な感想です。

ニーラムバリ先生は、「娘さんももう大きいし、今は自分の為に時間を作り、リラックスできる環境に身を置くのがいいわね」と心に響く言葉で背中を押していただきました。

ということで……

同月中に行くと決めたパンチャカルマ、リウマチやあらゆる身体の不調の根底にあるアーマ(毒素)を取り除くべき、パンチャカルマ療法について、どんな感じか、何をするのか、などなど、またブログで書いてみたいと思います。「アーユルヴェーダのパンチャカルマを受けて来た」

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