マッサージをしてもらう事、触ってもらうことの大切さ
人から受けるマッサージは格別です。
前回、日本に帰国した際に受けたアロママッサージは最高に気持ち良かったし、
実家の近くにある温泉に付属している指圧コーナー。施術をする男性はとても上手でした♪
施術の内容は違っても、人の手のぬくもりが伝わる事で得られる癒し効果は大です。究極のリラクザーションと治療も兼ね備える事が可能なマッサージには、全身を人の手に委ねるだけの素晴らしい価値があるように思います。
リウマチを患ってから4年以上、痛みやこわばりとの付き合いが日常になってしまうと、どうしても体を動かすことが億劫になり、自主的にやっている簡単なストレッチやマッサージも十分に出来ず、痛いからと、つい自分で可動範囲を狭めてしまう事がよくあります。そうしているうちに、手足は滑らかに動かすことが出来なくなってしまいます。
以前かかっていたアーユルヴェーダのドクターには「炎症のあるうちはマッサージは止めておこう」と言われていました。私には、痛みやこわばりからくる緊張を体が全身で受け止め、なんとかバランスを取っていると感じていたので、その緊張をほぐすためにもマッサージや指圧、ハリなどは役に立つのではないかと考えていました。なのでドクターにマッサージはダメと言われたときは、正直とてもがっかりしました。
あれから数か月、症状はあまり変わっていないけど、最近特に気になっている手足の浮腫みやこわばりを解消したくて、やっぱりマッサージを定期的に受けることにしました。
マッサージは内容よりも施す人の経験と力量
施術をする人はたくさんいても、あーこの人上手!!と感じられる、これぞマッサージ師と思える人は一握り。インドで主流のアーユルヴェーダ オイルマッサージにしても、施設はちゃんとしていて、オイルはすごくいいのに、納得のいくマッサージが受けられることって意外と少ないんです。
とにかく、場所より人!
インドで神の手を持つマッサージ師に出会うコツは?
地元で掃除に来てくれるお手伝いさんや管理人さんなどに聞くことだと思います。
インドの伝統的なマッサージ師、マリッシュワリを探すには、横の繋がりで情報をゲットしましょう!
女性の場合、ベビーマッサージをするマッサージ師が近所にいないか聞いてみるのが一番だと思います。個人でマッサージを仕事にしている人は自分の腕がすべて、上手だからこそ口コミで仕事が入り、長年続けている人こそ経験豊かでいてゴッドハンドを持つ可能性も高いという訳です。
マリシュワリのインド式マッサージ
インドに古くから定着していて、アーユルヴェーダの治療の一環として重要な位置づけを持つオイルマッサージ。
この伝統を引き継いできたマッサージ師の事をマランワラまたはマリシュワラ(malishwala)女性はマリシュワリと呼びます。彼らは医学的な資格を持っていませんが、経験から得た独自の施術やオイルを使ったマッサージで、今も根強く庶民に必要とされる存在。
サロンやアーユルヴェーダの施設で受けるマッサージと違い、床で行う素朴なスタイルが特徴。割安なのも人気の一つ。マッサージは定期的な施術によってその効果が実感できる事も多く、治療としてのマッサージは何度も継続できる事が重要、なので、低価格である事もマリシュワラの大きな利点です。一時間900円~1800円ぐらい。
マリシュワラは自宅を開放してマッサージをしたり、クライアントの家で出張マッサージを行います。女性の場合はベビーマッサージ(ついでにベビーのお母さんもマッサージ)が出来る人がほとんど。インドでは基本、男性は男性から、女性は女性から施術を受けます(例外あり)
余談ですが、マリシュワリというと、私の命の恩人?!昔、すごくお世話になったスッダーさんを思い出します。
出産後間もない娘と私のマッサージをしに家に毎日来てくれていたスッダーさんは、外国から来てインドで暮らしている新米ママを心配してくれ、マッサージ以外でもいろいろと気にかけてくれる優しい人でした。5人の子供たちを育て上げた働き者のスッダーさん、今はどうされているのかな?
「毎日平均6人の赤ちゃんをマッサージしている」と言ってましたっけ。ベビーマッサージは通常は1年行います。
小さくて細かった娘も、13か月間してもらったマッサージの効果でしょうか、1年後にははち切れんばかりにしっかりとした体つきになっていました。
マリシュワリの痛っ!気持ちいいオイルマッサージ
さて、今回出会ったマリシュワリのレヌカさん。もう26年続けているというマッサージの仕事、
実は私が住む建物の住人に、長年、続いている固定客が何人もいるのだとか。
インド式、レヌカ流マッサージは、腫れや浮腫みのある個所にバームを塗って、オイルで滑りやすくしてから、しっかり血流を流していく感じで行います。
肌の深層部や筋肉に届くような、強めの、でも丁度いい圧。関節や筋の間を細かく丁寧に溜まっている毒素を流していくようなイメージ。手足左右共にそれぞれ10分はかけつつ、全身もしっかりと流していく施術、初めの4~5回は、マッサージの間ずっと手足の痛みを我慢しているような状態でした。でも施術後は、なぜか腫れが引いていて、くるぶしの浮腫みなどはスッキリとしています。マッサージによる悪影響みたいなものも感じられないし、これは続けてみよう!と思えました。
週3で続けているマッサージ、最近は痛みより心地よさを感じられるようになってきました。なので、ふっと寝入ってしまう事も、この時の、全身が深くリラックスして脱力している感覚は何とも言えず気持ちがいいんです。
彼女は施術中に「手や足の末端まで血液がちゃんと流れてないわ、でも前よりずっと良くなってる」「大丈夫!少し時間はかかっても必ず治るから」と毎度励ましてくれます。病気は80%がプラシーヴォ効果で治るという人もいますが、これはかなり信憑性アリですね!
レヌカさんのマッサージに使われるオイルやバームには、痛みを軽減させる成分が入っていて、しかもスーッとする作用があり、関節痛や筋肉のこわばりがある人にとってはやっぱり嬉しい。そして、メントールのような爽快な香りも心地よく、呼吸も楽に、深くしてくれます。
まとめ
体調がイマイチな時、大好きなお茶を淹れてくつろいだり、お風呂に浸かったり、フットバスをしたり、自分に合った、簡単に出来る回復方法がそれぞれにあると思います。でも、時には人に委ね、ぜ~んぶやってもらう!も大切。心身ともにスイッチオフできる貴重な時間が得られますよね。
自分は何もしない……ただ委ねる、人に触ってもらう、これってすごく大事だと改めて気づきました。
私は、施術は「手当て」をしてもらう神聖な時間だと感謝して受けています。そうすることで、深~いリラクザーションが感じられ、身体の再生がより促せるような……そんな気がしています。